




…実のところ、いったい何が人というものを成しているのか、
我がためにこの全世界はあるのか、そしてそれはこの苦痛に耐えんがためか、
それはまことにこの魂を失うことか?
おお、いったい何ものが人の魂とすり代わっているのか?
引用詩 --- 作者不詳
対話 その8/9
--- 対話の要約 ---
ヘルメティズムとその教え方 ---
理解には限界がある ---
自分自身が決めること ---
ヘルメティズムは無限の現れ ---
スピリトとアニマをどう理解するか ---
理想を共にする手段としての言葉 ---
定義は思考の限定 ---
無限のイデアを理解するむつかしさ ---
精神やプシケとは何か ---
内なる私と人間の独自性 ---
古代ローマの神話や神智学 ---
西洋と東洋のオカルティズム概念 ---
原始キリスト教の始まり ---
ラテンオリンポスとその始まりの秘密 ---
ヨーロッパ人種の始まりを決定することは難しい ---
世界のヴィジョンはヘルメティックな課題である ---
精神的イデアは具体化へ向かう ---
頭蓋の形成と関係してそれは人の精神へとやって来る ---
生体組織における神経系の機能 ---
プシケの能力 ---
アニマの豊かな感覚的ヴァイブレーションを人々は感じていない ---
人を生みだすもの ---
マテリアとアニマの関係 ---
アポロとヘラクレス ---
欲望的な愛とケンタウロス --- パラケルサスとカバラのヨド
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- 科学者
- あなた方との再会を本当に心待ちにしていました。
- その話し合いであなた方は、私が理解していない多くのことを理解していました…
- 率直で、その方法は哲学的、科学的な理論で説明されるよう試みられ、新たな学派の基礎としてまた新生されたものとして提供されていました。
- あなた方はそれを明らかにしようとしている、そのヘルメス学は、長をリーダーとする小さな集団、信者向けの全くおかしな教義のオカルティズムとして拒絶され投げ捨てられるものなどではなく、この様にその人たちは奇跡を探し求め古めかしい迷信を越えて行こうとしている。
- あなた方は私の率直な考えの発言を認め、そしてそれをうまく使い私の純粋な理想を明らかにしています…
- 確かにそれは、あなた方が間違った表現をしていない、私が本当に自由であるということ…。
- ジュリアーノ
- あなた方の率直さはありがたい、と言うか、それを私は望んでいる…。
- この私たちの会話は、もしあなた方が信じなかったりそれにあこがれを抱くことがなければ続かなかった、なぜならその様な情熱家たちは、思考する人でも批判する人でもない偏りのない人たちで、この様な驚異的な物事を感じることに情熱を持っているからで、素晴らしい何事か・その現れを好意的にとらえている…。
- 科学者
- あなた方は要するに私に広い自由与え、何らかの達成に至らずともその表明を認めている…。
- そんな奇異な言動でも正しい言動でも、巧みに操り瞬時に満足させた…
- まあそれで私たちは、元に戻りその方法論にすぐにかみ合っている…
- 人はその様に物事を評価している:…
- それは、夢であり詩情である…。
- ジュリアーノ
- 哀れな詩人たち!…
- 私たちの時代では、この様な人たちの居心地はよくはないと私は思います…
- なぜなら、大詩人・預言者、もっと霊感を受けた人たちは、それに含まれてはいない…
- ここにアポロン神は、ヘルメスの真実をもたらしその物事をシンボル化し唄う…
- それが、見えない原理法則と理想を現在から未来へとつないでいるからです。
- (*訳注* アポロン神は、光明・医術・音楽・預言をつかさどる神とされている)
- 科学者
- 科学は、今日理解されている様に、プラトンやアリストテレスらが意味したものにはもうなっていない。
- デカルト、ホッブス、ライプニッツたちは、彼らの時代のそれを為した。
- その言葉は総じて色あせ使い古されてしまった。
- サイエンス、ラテン語源のシーレ・知る、それは確かな知恵です…。
- という訳でそれは、言うなればプラトニックなもの、物事の存在が異質で別種なものではありえないと私たちが知る時だけそれは科学となるということ、人は多くの理性を機械的に当てはめていた…。
- 中世に聖トーマスはラテン語で記している:科学は事実との同化である、と:…
- しかしこれは定義でありその時代での理解そのままである、なぜならその聖ト-マス・アキナスの言葉使いはちょっと神のお告げに似せて記していたからで…。
- 私たちが知っている言葉は科学的な表現でふさわしい場合には、それはチェック可能です。
- 数学、物理学、化学、解剖学、力学が当てられ、そしてそれら全ての教えがチェックの為に普通は整っている…
- つまりその適用がそれ自体に向けられ証明される。
- 科学、抽象的で漠然としたその呼び名は、もしそれが具体的で確実な実験ができなければ可能ではない:…
- つまり実験と証明、現象が事実と確認されること、理論の形成・言い換えて規範、知識としての法則の定義が必要です。
- ジュリアーノ
- まことにほれぼれする、明快な説明をありがとう。
- 私にこの様に話される時、大切なことが完成されている…
- あなた方は、戦いの場への柵を閉じている…
- そこでは勇ましく強靭な二人の騎手たちが、美しき女城主から勝者へと贈られるバラの花を争奪せんとしている…。
- 科学者
- なぜ大学の科学が、色んな所で愛着を持って教えられ、確かな教職となるのか、それを支持し学ぼうとするのは、そのパリ国際心霊協会の為でしょうか?
-
- なぜならこれは、前に述べた様に科学を容認する方法に近いし、また本当にそうだからです。
- 男性であれ女性であれ、様々な課題が提供され、生理的組織的に健全な条件の学問が提供され、それらは非常に高度なものではないでしょうか?
- それらが受け入れられ求められ制御下に置かれて実験され、まず試験され、もしその結果が肯定的であれば、それは誰かに提供されその栄誉は確かなものとなるはずです。
- あなた方は多分否定されるでしょうが、精神病理学の多大な進歩を再認識し、機会を逃していたと、より奮い立つはずでは?…。
- しかし、あなた方の教えの言葉は奇抜なものばかりで、この様にそれら発言はまったく証明されていない。
- そして肩ごしの壁の向こうにだいたいは遠ざけられている、それは明らかに批判的なもので私同様悪意はない、確実に拒絶しまさに科学的な方法がそれに続く…。
- あなた方は私を批判したいのですか?
- まああなた方自身は、その理論としての仮定をチェックしなければならない、クリアーな観察・人としての教養という点で…。
- あなた方の仮説全ては人の魂ということで十分。
- しかしその人の魂には、科学的価値がない。
- アネモス:風、スピリト、息に…。
- あなた方が理解してるのは、人の根源へのそんな言葉・山の様に積みあがった何か、それは無知というもの、命への不充分な観察です!
- 命がどういうものか、人体が機能している状態を理解認識していなかった、人は生きている、そしてあなたは、(人が生きているものと定義した上で)発言しなければならなかった…、それは息をしているということ、空気が出入りし、それが肉体的また精神的な「力」/筋肉活動の/夢の/思考を産み出す/言葉にある「力」であった、と:…
- それがアニマ・魂…。
- そしてそれがなぜ根源なのか証明されたのか、何がその死・もう息をしていないものなのか、何がその風であり立ち去ってしまったものか、何がそのアニマ・魂であり立ち去ったのか…。
-
- 現在では多くの自然界のガスが、化学によって分析されています…
- そして多くは人間が呼吸し生きているその命を破壊するものとして作られているのかもしれない…
- つまり死によってそれが放棄される、それは入手分析できる状態ではないし、言い換えればそこにアニマの統合法は何もなかった…。
- これが課題であり沈黙下の真実の科学というもの、誰も語っていないこと、無難で聞き入る者を刺激しない・宗教とは関係のない空気でも与えられない何ものか…。
- 私と話を始められて、アニマとスピリトをどうあなた方が信じ表現しようとされているのか数少ない言葉の中、それらは空気や風ではなく、誤りとして区別された…
- それがアニマという存在で、小さな宗教・小宗教団の基礎、多くの内の最も新しいその一つ、このグループとなっている…
- そしてそこ日常全てで、リーダーと共に預言的な根拠のない主張が行われ、それを生ける神々・異教神と思い込んでられる…。
- アニマというものは科学的ではない、宗教的に理解されるものでもなく庶民には理解されていない…。
- あなた方はそれを、人のパーソナリティーとして理解しているのですか?
- いずれにしろこの様な感じの人のパーソナリティーは、すでに今日科学的な心理学の研究課題として着手されている、そしてどんな確かな理解・一連の科学にも至っていない…。
- 心理分析ですら…
- そしてそれは科学ではなく、新しいリンボ(*訳注*リンボ・ 辺獄:ダンテの「地獄編」ではギリシア神話のエリュシオン/楽園の上位の辺獄としてえがかれた.未洗礼の幼児やキリスト降臨以前の善人の死者たちの霊魂が収容されている)、つまり新しく考え出された疑念として立ち現れ、多くの類似概念が期待されまた根拠なきものとされた、それらが心理分析完成への課題解決の候補として取り巻いていた様に見える、しかしいまだ至らず、人間存在の英知を示す基本的な価値は与えられてはいない…。
- あるヘルメス学派は、この様な基礎を築き、あなた方は私を信じている、私にはそれが、さらに先に進み行かなければならない事とは思えないんです!
- ジュリアーノ
- 素晴らしい、その挑戦的で破壊的批評!
- それに不足はない、我が息子ブルータスよ、おまえもか!
- 7回目の対話の後で、あなた方から頭の中味をこの様に洗われようとは思ってもみなかった!
- (*訳注* ブルータスよ、おまえもか!:シェークスピアの史実に基づいた作品『ジュリアスシーザー』の中の言葉.シーザーが暗殺される時、最も信頼していたブルータスも暗躍メンバーのひとりだった、そのブルータスにシーザーが発した言葉.作品内のせりふなので実際に発言された言葉かどうかは不明)
- 科学者
- すみません、私はあなた方が無知だと非難して言っているのではありません;…
- 言っているのは、私の見方のことです;…
- 私に現れている物事、私たちの話し合いでの風景です。
- もし私が以前のあなた方との会話でせかしたのなら、それは正確に知りたいが為、研究で不安なく学ぶ為、自分が品位を落とすことなく事実の探求をしそこに到達する為、要するに新たな科学体系の為でした;…
- その知識・科学のことを言っていますが、それも下絵で粗削り、私を教授してくださった人たちがつかみ取った理解であり、より高い価値のより完璧な技巧による太陽の光へとまい進できるもの、大学の知識人たち古色蒼然たる名の通った人たちの格式ばった講義による疾走する景色ごときものでした、それは新たな言葉の人間探求でした。
- ところが…
- ジュリアーノ
- …ところが、完全に失望した!
- 達者なおしゃべりは分かったが…
- 科学者
- でも、楽しかったし皮肉なしに認めてはいます。
- ですから、あなた方にお会いしたいと望んでました…
- ジュリアーノ
- …これを私に言うために?
- 科学者
- 言っているのは手がかりのことで、あなた方にお会いし何か方法をお尋ねしそれに従う為、科学的に正しい方法、この様な関心への教えを明らかにすることです。
- ここで話し合いその流れに沿う事とは別で、これは、私にとって最初に気に留め学ぶことにはならないでしょうし、その後に命の本質全て、その内容が何なのかを掘り出す為です。
- ジュリアーノ
- それで私たちの以前の会話は、そうだったのですか?
- 科学者
- 熱中しすごく興味を持ちました、それは自分が何を得たのか公言したかったからで、哲学的議論ではなく、しかし、理論的実験的検証によってです。
- と言うよりも、あなた方との会話は、シンプルに魅了されるもの、興味深く面白い、ある意味ロマンティック・狡猾で・想像的・逆説に富んでいる等々…
- 簡単に言ってしまえば、願いや希望がそこにはある…
- それを手にすること、そして他の人たちに説明すること…。
- ジュリアーノ
- それで、これが私の、あるいは、私たちの方法だったのですか?
- もう一つ、私はそれに多分に従わなければいけなかったんですが…、それが、科学学派の誰もが気にいるものかどうか?…
- ヘルメティズムは、ある種の教義・その為の訓練・平等な哲学ですが、修了証書を手にする為に教えられるものでしょうか?
- よく見てください親友よ、もしあなたがそれを理解する人なら、また私の至らぬ点を糾弾しているのなら、それは私です。
- 研究所でたくさん勉強したある若者は、大学の教室や実験室でも、名高きその元職位にあった教授たちの言葉で依然頭がいっぱいなのです…
- それでは過去を新たにし自分自身へのこだわりを捨て去ることには成らない…
- つまりこれは、努力し苦労すること・不可思議な水面下の深淵に身を投じること…
- その事に気づかない自分、それが原因で、つまりこれは決して渇きを癒すものではないのです…。
- しかしもしヘルメティズムあるいは魔術を理解したかったとしても、純粋な哲学との間には境界があり、そこにはより大きな敷居が立ちはだかり続いている…
- そこからは肯定的な科学、力学や数学が始まる…
- あなた方は、その私の論説の不可思議さ・その論拠を獲得してはいない…
- それは、前もって知る科学的な本質的に一致する位置づけの命題ではなく、実行し試し触れてみて導かれ提示され学ばれる何かなのです。
- 話しの中での、出来の悪いやつルチアーノが語るには、日の出時に彼のおんどりが鳴いて感じた的外れなお話し…、彼はそのコケコッコーの響きで目が覚めたってお話し…。
- けれどもそれをがみがみ怒鳴り頭に来ておんどりを絞め殺し羽をむしって鍋の中へ…、そいつはその二本足に驚き尋ねた:お前は誰だ?
- そしてその傍らに:ピタゴラスが…。
- すぐにそれでその役立たずは尋ねた:…
- なあ、お前さん、豆食ってなさるお弟子さんたちにゃ、おんどりはいかんとなぜ最初に言わんかったんや?
- そのガリア人(*訳注* おんどりとガリア人は同つづり gallo 、ガリア人は古代ヨーロッパ西部の特に古代ローマの住人、ここではピタゴラスのこと)は丁寧にお答えなすった…
- 食べ物がいいか悪いか、それは教会による、それからその種類、動物の種類;それはある人にはふさわしくない、しかし別の人には必要だ…
- ヘルメティズムは、この様につまりその人の習慣や対処法による…。
- あなた方は間違ってはいません、その語りで明らかになっている批評が成しているのは、前提条件や仮定であり、その価値や意味が混乱している、つまりその認識がです。
- ヘルメティズムは、植物学でも化学でも生理学でもありません。
- それは無限科学であり、限りある科学ではない。
- その訓練法は肯定的方法によって習得され、それらは確定的具体的な科学であり限りあるものです。
- その教え方は、食べ物の様なもので、その弟子たちの訓練にふさわしい適したものかどうかであり、それで人は学ぶ…、つまり全ての人にとってそれが同じ価値を持つのではないという事、それは主観的な熟考、その課題であり、言い換えればその研究ということ…。
- ヘルメティズムは、哲学的見地および立証面からも科学であり、それは人が精神の現象の中でヘルメティズム自体を注視し、また学ぶことかもしれない…。
- イデアや理想をどう表現するのかは、言葉にある本質であり、その時いったいこれらに何が不足しているでしょうか?
- 精神やアニマです、語源的意味を越え、それらは和合へと向かい、感覚として類似なものへと移植・近似され、類推相当される…。
- これは言葉の足りないところ…、概念や思考の表現には限りがなく、全ての言語でこれは検証されている、太古から現代までの哲学で…、なぜなら言葉使いは、本当の思考に向けられ他者とのコミュニケーションをする為の用語で、この様な雑多なものが造られる倉庫だからで、それが言葉の本質です…、そんな理想やイデアにあって表現される必要があり、それで聞き入る者たちが一つに成る…、それでこそこの概念は確かなものとなり、仮にもそれは性急に中国語でエチオピア人にしゃべる危険を犯すものではないはずです。
- もし私がその様な魂で言葉を語るとするなら、もしも人が魂というものを持っているならという意味ですが、人々はこの用語というものの意味に気づき理解する必要があるでしょう、自分がそれをどう解釈しているのかを…、つまりそれは、私が宗教に何かを習得しようとすることでもあなた方の様に科学に何かを見い出す事でも一般通念の用語を語る庶民たちの何かの言葉を理解する事でもなく、あなた方が定義していること、ある種の限定の何事か、あなた方が様々な理想の中に秩序づけた概念であり、そんな世俗的で雑多な思想や感情です。
- あなた方がそれを想像する時、私はそれにアニマという言葉を当てることができる、それは意味としてのパーソナリティー/個性としての特徴、あなた方自身は学者であって、あなた方はそれは本当ではなく正確なことでもなく全くの間違いだと言うでしょう…。
- あなた方は、科学的な心理学を語ろうとしてらっしゃる:…
- その精神のプシケ/プシュケというものは定義からこぼれています。定義することは、限定することです、つまり制限することで、理想やイデアへの理解に限界を定めているということ:パン・チーズ・鳥・植物・などは、定義できる…、それらは対象物で制限を課せられたイデアだということです。
- 一方でこれは、限りがないこと、終わりがないこと、人が持つ力の抽象化されたもの・能力・資質であり、制限付きの定義づけで貸し与えられたものではなく、人々の限りない本性そのものである。
- もっと根本的で庶民的な、人の理解する力、より広義なものであり、限りない無限の着想・想像である…。
- 神聖なイメージ、そのシンボルは宗教的スタイルとしては庶民のインテリジェンスに必要なものです。
- あなた方は、食料品屋さんにそのイデアの概念を口にしているが、彼はそれを神さまと受け取る…
- そして彼の精神は、より高位の姿・表現も及ばぬ・ひげもじゃの人間として思い返すだろう、その手は月にそれ以上に太陽にも触れ、あたかも何か見たかの様に表現し、形を為さないその雑多な神聖なる物語を子供たちにと語り聞かせたことだろう…。
- そのまさに神さまというイデアは、私の理解ではなかった…
- そしてあなた方の中に在るその表現法には;…
- 私の概念とあなた方のものとでは異なり、そこには大海原にも似た開きがある。
- ここにこそなぜそれが正しくないか、また正しく解釈されなかったかの理由がある…
- あなた方の批評でもし私のヘルメティズムを語っても、人の魂/アニマへの間違ったその前提という部分があったならです。
- もしあなた方が、心理学という科学があると公言するなら、会派を定め、人にはプシケ/精神という何かが存在すると公言する…、そこでプシケは、命の息・アニマ・いのち・感情や気持ち・個性・インテリジェンス・スピリト・個人の思考・生ける人間という存在・意識や自覚のあるものとなるのです。
- あなた方は、ですからそのアニマを受け入れてはいない、それはラテン語的な言い回しであり、古代ギリシアのプシケの顔を立ててるだけ、まさにそういうことでしょ?
- 科学者
- まあ、プシケも言葉で考えられたもので、科学的な探求によるものではありません。
- ジュリアーノ
- あなた方の主張は、ある種偽りであり古くからの習慣のうわ言、真実を装う柔軟で融通性のある何か…、それを教えた人達の肯定的な実験的この力学ではありますが、革新に答えるものではありません…
- 一連の全て科学的言葉による情報で与えられる価値や意味ではなく、論証を提供するものではありません…
- それは、科学的言葉・完全な実質的利益という実感を与えれてこそです…。
- 精神衰弱症・精神医学・精神神経症・精神不安症・精神病的気質・精神神経病の治療法・精神療法:…
- これらが、もしあなた方が、単純に主張する様であるなら、それは現在進行中の科学の言葉にはならないかもしれません。
- それらは、すべて打ち消される必要があるかもしれない。
- それが最もな真実であり、誰も着想したことのない試験管では捉えられないアニマであった…
- つまりその何かは、どんな研究所だろうと顕微鏡下で捉えることはない、細菌やバクテリアごときものでもない;まあ偏った真実の様なもの、あなた方科学者には無知は許されないし、人は考える、あなた方は考えているということ、あなた方の内のそこには古き案内人の私がいる、公平な統治者・何かがあなた方のその基本的な意識を導いている、その自分自身・その見かけ以上の頑強な私・それを越えた感覚や印象としての主体・私、それがあなた方個人の基礎/元となっている…
- それは、コンディヤック(*訳注* 1714-1780 フランスの哲学者・聖職者、経験論的認識論を研究し発展させた)の感覚/印象としての意識である…。
- それが、この私・自分自身を支配する私というもの、それが個人の特別なパーソナリティーを形成する…
- それはまた内的で奥深いその私ではなく歴史に基づく個人に反応する何ものか…
- それは常に呼び出され最先端の頂点として現れる個人精神であり、何かが外からやって来ている…
- アニマやプシケとは異なり、思考の中に命の表現として現れるもの、そしてまたその何かは、全てを包み込みまた超えている…。
- 科学者
- あなた方は、その様にあなた方のヘルメス哲学のカードを見せておきながらごちゃ混ぜにする…
- そんな訳の分からぬものを見せられても、どう答えればよいものやら…。
- 有名なナポレオン将軍についての話で思い出しましたが、色んな手段を常に準備し兵士や大砲に立ち向かい、ある指導者は哲学へと挑む…、人はそんな違いを理解しようと望んでいた…、いったい何がその感じた勇気や勇気ある思考またそこに介在したものに成りえたのか…。
- ≪あなた方が洗練したものは別にして置き、手段を得た人に言及されましたが、私は太鼓の連打や大砲の爆発音を聞いた時には、その敵を打ち砕き負かそうと突撃する、それしか考えない。私はまさにそう≫。
- あなた方にはそうお答えします:それが科学・科学的実験、科学的挑戦・研究、そこに在るのはこの様な事実です。
- これは驚異的なまでに難解で微妙、その向こうに本質があり、それは未知なるもの:私たちは、統合された様式の言葉、普通は理解可能な様式の共通した意味の言葉で吟味している、そうなんです。
- ジュリアーノ
- しかし私が最初の話し合いからあなた方に気づいて欲しかったのは、ヘルメティズムやその魔術のことで、表面的な理屈ではそれは誰も理解できない;…
- と言うよりそれはち密な哲学で、つまり鋭敏・全てを見通す・浸透することのできるものである必要があった…。
- 私があなた方にほほ笑み笑っていた時、願ったのはほんのわずかでもその良識で私を理解すること、あなた方も笑ってはいるが、おおよそは軽蔑的にでした。
- それはちょっと叱責めいていて、考えていることは多分それに乗じて私にある種のモットーを提供しようとする純情青年、年老いた教育会長の教えを型どったかの様…。
- イタリア人として私は誇りを持っている、それはイタリアやローマで成されたこと、その全てを整理し秩序立てている、その部分でこの哲学は本当に立証された感じを持っている…
- 私たちの最高の思想家たちを見知らぬ偽神学者たちの侵害や支配から解き放つためであり、それはこの地上へと行き渡りその言葉は紡がれ更に解釈されラテンとは異なる精神と共に解きほぐされ、はっきりしない古代イタリアでも東洋の魂の知恵に持ち込まれた解釈でもない私たちの何かとしてそれは、明るく輝き明晰な水晶となり、あらゆる世界の宗教的人知全ての一端を理解するだろうということ。
- また、私はラテン的会派を主張している…
- 理由は私が把握していること、ウルベ(*訳注* 古代都市の自治組織・地域共同体)の神の知恵・神話学、そのどれもが雑然としてはいるが、バラモン教や仏教、道教、孔子の教えの儒教にと広まった…
- つまり全ての宗教のまた秘密の教えの始まりは、その様に広まって行ったに違いないのです。
- イタリアで私は何度もそれを言いました、それは豊富な油田でも石炭鉱山でもないが、それでもそれは途方もない数の思想家たちやそれを広めた人達の隠れた教えであり、言うなれば隠された世界の知恵を共にしているということ、私たちのただ中の俗世界を見つめた人達の知恵・閉ざされた本であり、そこかしこを渡り歩いた人たちのストーリー・語りである…。
- 多くのと言うより、おおよそ全てのこれら思想家たちは、個人的意思に基づいてその不思議を考え、行動し見知らぬものを文字にと記した…
- それは西洋ににおける東洋へのあこがれである、なぜなら西洋ではその神話やギリシアラテンの神話を創った人々は忘れ去られたが、それこそが宝・シンプルに知恵であり、あるがままの純粋なるものだからです。
- それは今に置き換えれば、西洋の生活様式はローマ様式と言える、西洋はローマである、と…。
- 科学者
- それは個人的見解というもの、立証された話し合いではなく、多分、どうなんだろうと考えられたこともなかった…。
- その様に特別視したことはないし、あなた方自身が考えたこと、つまりそれは隠していたベールを取り去ったと信じれるものではなく、言い換えればまぼろしではありませんか?
- ジュリアーノ
- その様な多くの意見もあります…
- それは、大多数の人たちに行き渡り、その類の神話や民話は詩情的な・永遠性のある、また重要視も尊重もされていない物語と一緒くたになっている…
- 対して優れた風習や習慣があります…
- これらは野放しになっている、奇妙なことです。
- この様な私たちの会話は詳細に検討されていないし混乱し宗教性や科学性は全くなく信じられてもいない…
- 一方で原初キリスト教を共にする人たちの集まりがその様な何かになったわけではなく、それはローマの賜物ではないかもしれないが、どこかで何世紀をも要してそれは、入念に仕上げられ、そしてあのルネッサンスとして開花し、古代都市ウルベのそれは神聖な精神へと変性して行った…
- それらは完全にローマのものとなったのだろう…。
- その後誰かがその神話や伝説を更に検討し、ローマの宗教の有り様となって行ったのか?…
- 誰が今日の状態を望んだのか?
- 多くの物事が新しさへと促された、私は遠い東洋の驚嘆すべき作品を読み、インドの人たちの記したものを研究し、はたと気づいた…
- いわばそれは、人々に信じられたベールの取り払われた物事で、あなた方も何千年も前から考えたり記述したりしている事、つまり同じその解釈・評価、何度も何度も"私/自分というもの"が想像をめぐらし推測している何事かで刷り込まれた高位の資質や本性ともいえる、人々はそれを見たことがあり、その何かはインドの貧しき人たちのもので、誰もそれを考えたことも知ることもなかった。
- という訳で、なぜ"私"の考えが変わったのか、いわゆる神話的伝説や引用し表現したシンボルの中にほのめかされ明らかにされたそれら何か・秘められた本性は、その最下層の民たちと混じり合った可能性があるのかどうか?…
- 科学者
- したがって、あなた方のそれは、不確かだと...
- ジュリアーノ
- 確かさというよりも、いかなる時にも私たちの意識にはシンボルとしてそれらは与えられ、知ったからといって説明できるものでもなく、心の奥底に与えられる何かであって、大衆に向け話さなければならないことでもなかった…。
- そんな秘め事の始まりは、その様に資質のある人の価値や意味に呼応するものでなければならなかった、それが理解やインテリジェンス・卓越した能力であり、その活動力が他の人たちを支配する、その何かが集団を構成する。
- もしもその何かが、今私たちが言う様に明日出版される書籍だったとするなら、多くのイタリアの研究者たちはオカルティズムで一杯になりインド人化してしまうだろう…
- それが、完全にインド人をつくっていた、それがラテンのオリンポス山(*訳注* 古代ギリシアの魂)の神聖さ・あのコンメディア(*訳注* ルネッサンス文化の先駆者ダンテのディヴィナ・コンメディア/神曲のこと、コンメディアはコメディーの意味)の研究として再び呼び覚まされ、より現代的となった空気を私たちは呼吸している…。
- 科学者
- またも歴史に反することを…
- なぜならそれは東洋からのもの、東洋の民衆から来て実際のヨーロッパのものとして形成されたからです。
- 別のものとして示されているのであって、意味していることは例えば別の宗教民族の襲来が100年以上も続けば、言葉や思想もほとんどが入り込むでしょう。
- ジュリアーノ
- あなた方は理性的で冷静、論戦のその道からそれません。
- そのあなた方の全ての考え方は、人々が一般的な文明について言っていることで表面的には本に書かれ形成されたもの、多数の人たち向けの講義で彼らの知識、彼らが形成したもの、そこに疑いを持つことはない、それがあなた方が今言っていることです。
- しかしこの課題は、私にはそう思えない、あなた方に特化されたもの。
- それは教えられたこと、残念ながら、それはこの様な事実である…。
- それはそう思い込まされているということ、その様な民族についてうかがい知るという点についての結論以前の思い込み…
- ヨーロッパへと侵入した民族にもそれ以前の歴史があるのです。
- アーリア人(*訳注* 特にインドやイランあたりに定住した民族、アリアン、インドヨーロッパ語族の源流、アーリアは、高貴なの意味)は、古い遠い祖先、西洋の多くの白人民族の祖先でしょうか?
- それが答え、それが明日以降の歴史研究を与える…。
- 私たちは、それを全く自覚していない。
- その様な認識は事実となっていない、それは文献学的・言語学的なこと:言語の、語源に関すること…
- 人々は推測し仮定している(あなた方はその考えに縛られている、憶測している、その様に推測している)ということ…
- そのひとつがインド-アーリア、あるいはアーリア-イラン(*訳注* アーリア-ペルシア)、またその様な民族たち、彼らは総じてびっくりするほどの数にも及び広がっている…。
- ギリシア人・ラテン民族・ゲルマン・ペルシア・ケルト・スラブ・リトアニア・ラトビア・アルバニア、これら全ての民族はそこから来ていると言われているのだが…。
- この語源学は、人類学とは反対で、頭蓋骨化石の形成過程の基本この仮説の反証となっているのです…。
- イタリアの私たちにもその言語ミステリーの意外な例が残っている、それはサンスクリット語とエトルリア語のゾロアスター教の研究で、今もその解釈が待たれている。
- (*訳注* エトルリアはイタリアの中部トスカーナ地方の古称、エトルリア人は前10世紀頃からこの地方に定住していた民族、前3世紀にローマに征服されたがローマに与えた影響は大きい、エトルリア語は後にラテン語に吸収されるがどの様な言葉だったのかあまり明らかになっていない)
- そしてもし私があなた方に矛盾するこの様な推測を言っていたなら、それはつまり私たちの祖先はそのまた祖先からの可能性があり、彼らはあなたたち西洋人たちになったということ、この様な枠が与えられ無視された…、それが私が言っていること、あなた方はその席から飛び上がっている人、サソリに刺された人みたいに…。
- 科学者
- これはまた極端なことを!
- どこからそんなことが?
- 北米先住民からですか?
- ジュリアーノ
- 私は、ユリシーズやアイネイアス(*訳注* ギリシア神話の英雄や諸国流浪の敗者たち)のことを言っているのではありません…
- 彼らはモーターボートでカナダやニューヨークへとやって来たのではありません。
- 私が言っているのは、彼ら流浪の民たちや侵略者たちが西洋へとやって来た可能性のこと、その歴史的仮説…、文字もない時代に何があったのか、それは今日においても疑問点であり大きなミステリーとして大西洋の間にも続いていてアメリカとヨーロッパにつながっている…、それが存在し、また消滅したということ。
- その様な歴史的謎は沢山どこにもあるのです!
- (*訳注* 今日ゲノム解析で人類は、アフリカに始まり世界へと広まって行ったと考えられるようになった)
- 科学者
- その他にお話しは?
- 多分あなた方のは偏った見方で、導き出された証明の文献がその大西洋・越えられない隔たりなのでは?
- あなた方の主張は仮説、具体的事実ではないでしょう。
- 皆が信じるのが立証されたということ、その古いヨーロッパ、受け入れられた彼ら民族は近東から来た、同化し変化しその地域に適合した、そしてあなた方は、オリンポスの純粋さと共に、在りそうなことを言い、その意見を支えに拡大解釈しているが他の人たちが言っていることに反しています:…
- 要するに民族たちが侵略をされていたというのは、近くの西洋域のことでそれ以上ではない。
- あなた方の主張の何が科学的なのですか?
- (*訳注* オリンポス山:ギリシア神話の神々が住んだと言われる山)
- ジュリアーノ
- 科学的なものはそこにはありません、それは否定します:…
- 私たちはどこから来たのかを知りません…。
- 人間は民族として存在している、総体的には人類、文明化した存在、不特定の集団・人という獣、その何かが私たちの始まり、歴史以前・根源的な時にあって、苦難に直面し・喜び・酸いも甘いも嚙み分け・交戦し、その知恵の頂点へとたどり着いた…
- そこは私たちが誘われ獲得した場所、それゆえそこは私たちが記憶をあるいは歴史の記録を留め置く所ではない…。
- それは真実への認知、言い換えれば人間についての真実を知ること、苦悩や苦労・私たちが生きていること・その時の中に閉じ込められた何かである。
- それぞれの存在・その人間という種族は、習性としてのエゴイズムを自分の中に持ち合わせている、優越感や自分で手にしたものだとの誇り、言い換えれば高慢さである。
- 完全なる本性また慎ましさ素朴さは、あこがれを探し求め愛する…
- それは社会的豊かさや壮健さを求める、彼らは(愛の神エロスとしての)英雄、彼らは古代の我々の父・天へと昇っていったある種の希望の星・惑星・星雲、大国の様なまた永遠の力や権力というものを与えている…。
- 今日それは、同様のアニマや本質的心として存在している。
- カトリックの教会は、その様な聖人たちを擁している。
- もし彼らがそんな故郷へと挑む勇者としての価値を持つなら、彼らには金メダルが与えられ、その真実を知ることは、もしかすると彼らが直面した苦悩や死が墓石に刻まれ記念像となり、白日の下に明らかになり人々の渇きや災難を癒す頭脳となるかもしれない。
- 科学者
- 私の望みは、これが余談として記録され、ヘルメティズムや魔術とは何の関係もないってこと…。
- ジュリアーノ
- なぜあなた方は、私の言ってることがヘルメティズムでも魔術でもないと信じるのですか?
- あなた方にはヘルメスがユニヴァーサル・無限で限りがない限定されないものと分かるように説明しました。
- この世の全てのヴィジョンは、ヘルメティックなマテリア(*訳注* マテリア:物質・物、資質・本質を備えた物事、題材・課題、事実、事件、…)である。
- 最良の話し方をする人は、これらの題材についての話しの本質を確保できている、つまりその本質を維持し好意的に聞き入るよう人を導く…
- しかしその物事は多様であり、ある観点から、ということです…。
- それは無限にあり言葉の創造もその一つ、そこには様々なイデアが現われている、するとすぐにそれは会話の題材、あるいは文字による内容となり、性質は変化しその非限定性が失われ限定化されたものへと落ちつく…
- なぜなら人の精神は、具体的なイデアの形成と結びつくからです。
- 一方でそのヘルメティックな観念は、その元々の観察や批評に対し本質や能力が維持されながらそれらイデアと関係しつつ限界を超え自由にその本性を導き出す…。
- 科学者
- それは純粋哲学です…、学識的な重たい感じの言語表現ですね。
- ジュリアーノ
- それは自由で、インスピレーション的なまたイマジネーション的なもの。
- 無傷な元々の様式が維持された概念、課題表現のその本性は具体的なものではない。
- 肯定的に引き出されるもので、物質主義的です、その対象へと向かい限りないイデアのひとつとなる傾向がある。
- それにはある種の典型的事実が認められる必要がある…、それは、ヘルメス的ヴィジョンとそれが示すところの分析表現とがはっきり区別されることです。
- ヘルメティズムは永遠を見据えている…、これは定義できないものでこの宇宙や人の中にあるもの;…
- 科学が教え宇宙的無限を単純化した具体化であり、この世界システムである…、そして人間という存在・人間の統合・限定的機能の生体組織における具体主義であり、またその厳密化です…。
- 人の魂の価値、それはあなた方の手中にあり、アニマが何なのかに気づいていない…
- その能力は無限でヘルメティックなもの;…
- あなた方を教え導き、動物の生体組織の生化学的エネルギーを産み出す、そればかりか肉体形成の生体組織に相応する力も産み出している、人はその能力を持っているのです。
- 実際下位的な動物たち、ほ乳類・鳥類・魚類の心的な能力や価値は、詩人や夢想家たち自然愛好家の内的ヴィジョンの類の何かではない。
- それは頭蓋形成やその形の変化に起こる機能として出生胎児に発生してくるもので、まさに人に限定すればそれは精神の到来であり、まずはフロイトの直観的着想として立ち現れた…、彼の概念の心理分析によれば、後に独自のトラウマという特徴の診断、母体子宮からの胎児の分離の瞬間と照合された。
- 科学者
- ガル博士の基本理論について考えましょう。
- (*訳注* フランツ・ヨーゼフ・ガル:骨相学と神経生理学の創始者)
- ジュリアーノ
- 分かりました。
- あなた方は私の考えている方向性に従う気はないようですね。
- これもまた物的能力についての生物学的概念の時間となりますね:…
- それはランボ―、パリの大学の実験生物学教授の研究です…、正確なものと主張されている…、そこに疑念はほとんどなく、生命現象全ての奥深いメカニズムがあり、身体の化学的なプロセスが含まれ、それが生物学的疑問…、あなた方はその点・物理-化学的な新たな光がもたらされるであろう所には到達したようですね…。
- そしてそれは心理的要素とは無関係で生物学としては重要じゃないのでは?
- つまりそれが語るのは、最も新しい心理分析という科学の新たな展開のひとつなのでは?
- あなた方は私を軽視する発言をし、ガル博士について考えるよう仕向けている;…
- しかしこの体系は、ドイツ医学の一派、残存してはいるがその描写は全く荒い、その基本原理は改良されある種の独創的研究にはなるでしょう。
- それ自体、その対象自体の形式は、変化し客観化されても、暗中模索で、従って得られるのは焦点の当たった部分の景色のみといったところ…。
- 私は、その事を以前の会話で一つ一つあなた方に何度も明確に説明しました。
- 全てがこの様なのです…
- すなわちそれが研究目的、研究者たちもばらばら…。
- そのランボー氏のことに私は触れました、彼はあなた方のひとりですが…、観察していたのは解剖学的ある組織、込み入っていてそれは私たちが提供している様な、ぱっと見の印象では、何かの現象の特徴的秩序だったがそこには物理-化学的な一般に共通するものは何もなかった、しかし優れた研究ではあった、結果として現れたものは不利なもの、要するにそれはひとつに集約すると、物理学や化学的過程として現れる何かではなかった…。
- 科学者
- そうなんですよ。
- ジュリアーノ
- そうなのは死体の中であって、その様な視点からはあなた方が見た通りです。
- でももしその組織が解剖学的に複雑に入り組み、知恵を持つ命を含んでいたなら、それは途方もなく幼稚な主張でも、ある種の異端説・こんなにも偉大なものかもしれませんよ…。
- あなた方はその降ってわいた命を持ってると言うことができる、もしそれを考えるなら…
- 知恵ある命の意識が中断されても、その純粋な生命力またシンプルなそのマテリアは終わったのではないってこと;…
- それぞれの器官・筋肉・細胞たちは腐敗分解の渦中でその独自の命を生き続け、発酵し分解しながら崩れその器官のマテリアはまとまりのない無機物へと変化する、無機質化・見かけ上の死へと至り留まり続ける、またそれも命、つまりそれが本当の命・無機物ミネラルの、永遠に続く、また立ち去った一陣の風・呼吸された大気の中のその灰であるのかもしれない…。
- あなた方は否定している…
- あなた方のが肯定的な科学で、尊重された実際に作っている特別に研究しているもの・分離された器官の命の持続性であり、生ける対象からの分離物です、と?
- そんなのはギロチン刑になった頭であって切断され切り離された怪しいヤツ、こ奴が有機体、人だと、そんなのは混乱の極みです。
- ある動物学者のざれ言…、ヨーロッパクワガタムシの頭部を8日間生き長らえすことに成功したなどと…、その角の生えた大きなスカラベは6月から7月私たちの田舎で夜に飛んでる…
- それでこの生き長らえは化学が関与したものでもない、なぜならその実験者は他でもなく、じめじめした季節のその虫の切り離された頭がどんなものか見せもしなかった…。
- もしそのじめじめした部屋が条件として準備され、化学-物理の環境と思えても、あなた方はこれを想像できず、続く命はあの検証される人の形の崩れた死体の腐敗と同じであるということ…。
- そこに含まれる何かはその虫の体に編み込まれた一種の強い生命力である…。
- あなた方のカレル氏(*訳注* 1873-1944 フランスの解剖学者・外科医・生物学者、ノーベル賞を受賞した、彼の著書:人間 この未知なるもの は名著)には、ずっと生きながらえた命の維持されたものがあった…
- それは11年間化学処理されながらガラスの中に…、その一つに構成された組織は鶏の心臓の胚(*訳注* 発生初期の心臓組織)で、つまり時と共に過ぎたその構成組織は、生きた鶏の生体内に維持されたものではなかったらしい。
- 人間が肉体の中に持つその同じものが何なのか、あなた方は言えないし、もしかするとそれは生きている知性を備えた生命かもしれない…。
- それを確かめることは、生きている人の中の何かを主張することで、それぞれの現象は、物理-化学的であり、あなた方には説明できない…
- なぜならそれが心を創っているもの(プシケ、つまりアニマ)で、それが風を越えた異質な全ての自然現象の本質を取り込んでいるからです。
- 科学者
- 誰がそう言ってるのですか?
- まさにそのプシケは、中枢神経と同化しているもの、それは脳です。
- ジュリアーノ
- 私は今あなた方にお尋ねしているんです:…
- どこでこの様に疑念を感じているんですか?
- 科学者
- 科学がそれを決定します、なぜならその機能は中枢器官に留まり、プシケがそれぞれの現れとなるかもしれないからです;…
- そしてもしもその器官が部分的に病むと、全ての心理的現象は悪化あるいはパーソナリティとしての思考・理性は、例えば脳膜炎・脊髄麻痺や精神錯乱ではある種の能力の発現がもうそれ以上のものではなくなる。
- それは最も基本的なことです。
- 私が理解できないのは、あなた方のびっくりするような考え、そんなのは誰も知ったことではないです!
- 人体の物理-化学的なそんな調節機能にあなた方は留まり損ねたりしている、そんなのはもうアニマでもプシケでもありません。
- ジュリアーノ
- 私が本当にあなた方に何かを言っていた時、心的精神的な働きが利用され続けている…
- そして一定の規則に従って与えられるのが、化学的また物理学的な因子であり、それが生きた人の生体組織の中にある…
- あなた方はその主張を逆転している。
- それぞれの心的印象は双方の生体組織へ全て伝送られ、そしてあなた方の科学がそれを受け止めたのです。
- それは恐れでありまた大きな喜び、その一方と他方は化学的なコンビネーションであり、普通私たちの肉体においては、それは疑念や不安・恐れ等に成りえる:…
- 疑いとして処理されたり、情熱とし構成されたり、逆に神経が冷めたり、筋肉が縮んだり、話す能力が邪魔されたり、笑ったり、助けを求めたりする…。
- 心的印象の働きの双方の器官の機能のその後や物理-化学的な相互の埋め合わせは;一方の側だけのものではない…。
- 人の生体組織の神経系(月の様に変化するマテリア)は、インテリジェンス(メルクリウス的マテリア)と外的世界との間のデリケートな橋渡し役である…
- それによって言葉・音声・文字が表明され、それらの意図が可能になる。
- きみ達のプシケ(アニマという言葉のそれには余りにも反感の情がある)は、知性・記憶・外的内的現象へのヴィジョンを選択する能力がある…
- それがあなた自身のパーソナリティーで、信じ過ぎることのない力でありまた幻想、現象やその表れ・純粋なその人の貴さとしてのその個人なのです…
- それは妥協し折り合うこと、それに没頭し潜水服をまとい潜ること、その潜水服の特質の中で潜水夫は、生きる為のこのマテリアで生きている…
- そこは他のアニマたち・他の個人たち・他の論者たちの評価の中、そして彼ら活動者たちは他の潜水服をまとって試し、様々なイデア・考え・印象を判断する…。
- 科学者
- 素晴らしくびっくりする様な考え方でした…
- 最初の哲学者たちのイデア・古代のそれらに再び命を吹き込むことは、科学的探究をしつつもそれに気づかぬ私たちの為、そこは満たされた進歩の世紀…。
- 私には隠し事は何もなく、あなた方の概念は奇妙なもの、それどころかどこかきらびやかでその人間への評価は不思議なもの…。
- 私はひとつの未知なる魂・Xエックスなのか、またこの肉体という仮の住家を未知への半ばとして、まさにその未知の中で私は生きている!
- ジュリアーノ
- あなた方の主張では、プシケは化学-物理的なプロセスの組み合わせであり結果、そして私はそれに独立したパーソナリティーというアニマを与えている、生体組織の中に収容されている何かで、それらの二つは私には表現できないもっと不思議で奇妙なもの…。
- 科学者
- あなた方は、そのガリア人たちの話しに笑みを浮かべ疑いを持っていない。(*訳注* ガリア人たち:ジュリアーノが以前触れたピタゴラスら古代ギリシアからイタリア、更にヨーロッパへと広がって行った民族たちやそのルネッサンス文化全般のことを言っていると思われる
)
- この様な概念のアニミズムは、イソップたちもっと古い祖先たちが発明した作り話…。
- あなた方の言葉は、浮き草の様にふらふらしている、不死信仰への古くさい願いによってもたらされたイデアです;…
- そしてアニマが何なのかと考える巧みさにそれは従っている、死後、また手荷物のイデア全ての仮の住み家・人体は腐敗する、そしてそれは命の経験というもの…
- だから私は深掘りし探し出すのです:…
- ヘルメティズムはスピリティズム(*訳注* 心霊術)です;…
- 全てつまりどちらも手を差し伸べダンスを舞っていますが、偽の科学です!
- それは見事なまでの狡猾な手…
- ジュリアーノ
- あなた方の考え方は、もはや公平でも偏りのないものでも中立的なものでもありません…、私の指摘を、許してください。
- あなた方の見かけは理屈っぽく、他の人たちのイデアに評価を下す超人の如くで、その尺度は正確無比、決して間違わない…。
- 私が何か考えをあなた方に言うことを良しとせず、私の理解不足を憐れみ、同時にあなた方の科学を傲慢にしている。
- この私たちの会話の始まりはこの様ではなかった:…
- 他の回の時は共に笑って話をしました…
- 進むにつれ話はあちこちへと飛び不和が暗示され、そこで私たちは、まさに侮辱し合っている…。
- あなた方は私を非難し科学的な方法にも従わなかった、また大学の教えの尊厳を主張し私を根本から批評し、会話はすぐに行き過ぎたものになり、知的原理の審問によって具体化されたイデアが展開された…
- 何かが私たちの内にあり、それにあなた方は縛られている、まるでもつれた糸・命取りの毒針をののしり危機に瀕している様だ…。
- 私はあなた方にお願いする…
- 新鮮な水を一口飲んでください、そして新鮮な気持ちになってください。
- ヘルメティズムは、スウェデンボルグ(*訳注* 1688-1772 スウェーデン王国出身の科学者・神学者・思想家、生きながらにして霊界を見て来たとする著書で知られている)でも親しい人たちのご主人様でもアラン・カルデックの類のそれでもありません…
- 理由は唯一つ、あなた方に言っているそのアニマは、肉体における心霊的なものではなく、実際は知性を備えた移動と変化可能な独立体・重大な物質体で解剖学的に大変入り組んだ関係性を持ったもの・混乱を意味するものではなく調和によって形成される何かで、その人に潜在する力ではない…、理由は唯一つ、くり返して言おう、それはこうです…、私の到達点、それは、私たちは精神を通わせ合い感応し合っているということ、そしてあなた方は我々からは何も理解するものがなかったということ…。
- この様にあなた方にとっての哲学者は、皆、いったいアラン・カルデックに倣う人たちのそのアニマで満たされた人たち…、ということになるのでしょうか?…
- 科学者
- 逆で、数少ない言葉ではあなた方の言い分には中身がないと当惑させます、私はあなた方がそう誤解させていると言っているんです:…
- あなた方はその生体組織の中の重大なる実体というものを多かれ少なかれ傷つけている;…
- ほんの小さな針でも脳、その脳部に深手を負わせていると…、つまりそのアニマは鬱蒼とした森の中の鳥…、インテリジェンスとしての表現とはおさらばになってしまってます!
- もっと知ることが必要(で、これは本当に気づきがないということ、もっと確証が必要)…、何かがその生体組織の機能に編み込まれて存在しているが歪められてしまっている…、それで生体化学的本質が満たされていない…、それはトラウマや中毒…、そんなアニマやプシケになりはて朽ちている、違ったものになっている…、役に立たない表現、あるいは対外的ある種のわずらわしさを与えてしまっている…。
- ことはもっと単純に理解されるべきで、これは科学として語られるべきこと…、それが可能となっていない。
- あなた方には肯定的な科学が必要です、そんな詩的なイデアでは満足を与えることはできません;…
- かわりに何がどうで本質が何なのかはっきりさせ区別する必要があります、つまりまた何がその他ではあり得ないのか、と…。
- ジュリアーノ
- そのアニマの評価概念には誤りがあります。
- あなた方のその課題の客観化で示されるのは、存在/実体の半分です。
- もしあなた方が目隠しをし目を閉じ、そしてこの太陽の光を見なければ、具体的なある概念が訪れる:…
- この太陽は存在せず、それはひとつの科学的意見である…。
- 太陽は詩的な情感的な課題でもある、別の時には…。
- 現在の物理学は万人の認める成果の内のひとつであり、その発見には波というのがある…、ひとつには光が波でありそれが自然の性質である…、物理学者のヴァリニーは言った、それで大まかに言うと周波数の違いで我々の目に印象を与えないものもある、と…。
- 見ることのできる光のその向こう、そこには見えない光がある:紫外線です。
- 音も同様であり、人は音の波を聞いている、そこには別の私たちの聴覚を刺激しないものがあり、低周波の振動や、ものすごく高い周波数のものも…。
- 音波が耳で聞き認識できるのは、11ミリメートルから11メートルの波長の範囲…。
- 動物たちの聞く能力では、これより短い波長やこれ以上の波長は聞こえないのか?…
- あなた方が見ているのは言うなれば”細胞”、あなた方の”存在全体”のほんの一部からの書状にしか過ぎないのです。
- 私は二人の物理学者の名前を挙げることもできます、彼らは振動の超越性に夢中だった、キロースキーとランジェヴィンだ、これはあまり重要ではないが:…
- その科学的発見で受け入れられたこと、見えない不可視光と聞こえない超音波の存在である…
- もしあなた方が20年前に聞かされたなら、言及された人たちを哀れなことと笑っていたかもしれない。
- それでも今それは明らかになっている、そして私は残念です、あなた方がそれを笑えないことが…。
- これが20世紀の科学が主張していること。
- この見えないということは、私たちの肉眼は万能ではなく、また聴覚にも感じない能力外の非可聴領域があることが原因になっている…。
- 私は潜水服の例を挙げましたが、その防水装具の潜水夫、彼にできることは、その見開いた眼でガラス越しに海の奥深さをしっかりと見ることです。
- その装具には、一本の命綱と水面上にいる人とつながるチューブが備わっている。
- この絆をイメージしてください…
- 偶然それが引き裂かれれば、その絆は絶たれる、海の奥深くに沈んだその存在と水上に立つ人たち、双方をつなぐこの潜水夫の命の合図と通じ合いとはいったい何なのか…
- あなた方の言ってることは、その人は水面下に沈み消えたように見えたってことでしょうか?
- 科学者
- 私はと言うと、まずその人は装具の潜水服で守られ、海の底へと降りて行ったということ。
- ジュリアーノ
- でもあなた方は、紫外線の放射光を見てないし、毎秒3万回の超音波も感じてません…
- この様にどこかへ行ってるその人のアニマを見ていない、それがサイキの本質である、仮にその肉体が死んでいてもです…。
- そしてもしあなた方が、その人の肉体に起こった不慮の事故に幻想を抱いたなら、その人の思考が停止し、その人もアニマが消えうせるかどうか…、もっと理解すべきはその潜水夫が絶たれた手段としての絆・彼を待つ水上との絆の命綱とチューブ、それが消えその人の痕跡がそのままになってないかどうかでしょう…。
- と言うよりその潜水服を着た人が入っているのを見たかどうか、まずあなた方がその事故をどう理解していたのか、その被害者の状態を正しく判断していたのかどうかということ…。
- 科学者
- 紫外線にしても超音波にしても計測器によってその存在が確認された…
- それは、人間の視覚や聴覚を越えた可能性を秘めた力であり、私たちはそこにこれら二つの現象を見い出している…
- つまりそれは、存在の状態であり自然の二つのヴァイブレーション・類似するまた一致する相互の関係性というものであり、それらが視覚と音のヴァイブレーションとなっている…。
- ジュリアーノ
- でもですね、これらは計測装置以前から存在していた、今それは確かなものとなり発見されたってこと。
- 誰がそれを言っているのか…、まさにそれが降ってわいた事故と関係ないと言えるのか、それが現実となってもそうでなくても、アニマやプシケを構成する基本要素とはいったい何なのか?…
- 科学者
- 今は垣間見た推測にすぎません…。
- ジュリアーノ
- あなた方には推測へのゆとりが全くなく、まず何を表現しようとしているのか…、ここ私たちに暗示されている振動の放射でも、いったい何なんだろうと不審に思っている…。
- 科学者
- 意見や感情の行き違いが持ち越され、小さなことにこだわり過ぎているのかもしれません。
- あなた方が提供されてるその仕方全てには、ある様式があって、それは哲学的領域から肯定的考えの領域への持って行き方で、それが私には、サイコロを振られているようで…。
- 私にはそれは予測という事実で科学ではなく、時にそれは実験や経験によって示されるものではなかったのかも…。
- 多くはないですが…
- ジュリアーノ
- 多くはない…
- 科学者
- … あなた方が私に言ってることは、全て私には不要なものとして取り除かれる可能性もある…
- それらがあなた方の論証している要素でしょうか…?
- ジュリアーノ
- あなた方、理性的であろうとしていますか?
- 科学者
- 部分的であれ全部であれ、私に届いたあなた方の言葉が理性的という感じはしません。
- 私はただ自分に問い正しているだけ、これらイデアのどれかが色んな探求への疑問を提供しようとしていないか、と。
- 残るはもう一方のあなた方の事実、人々が信じる存在としてのアニマ、秘密にされ急に降ってわいてくるスピリト領域…
- そこには超越的な生命であるプシケや不死性というものがあり、その原理がインテリジェンスで個人を形成している、つまりそれが人のパーソナリティー。
- ということで、それにつながってるものが人というペルソナ(*訳注* 個人. 人格. 身体)、そこに観念的なまたある種の確かな他者が加わり一つにつながっている…、肉体として組織化されたものの死によって、それは何かへとつながった…、それがスピリティズム…。
- (*訳注* スピリティズ:ここでは精神性や情感という翻訳が一番近いと思う、辞書によれば心霊主義や 霊性 交霊術)
- ジュリアーノ
- あなた方は私が言ってること、アニマは生きた個人の中の何かだってことをお忘れですよ。
- その疑問点を徹底究明し尽くすことに、あなた方は喜びを見い出してらっしゃる…。
- でもですよ、私たちはこれを越えて前進はできないんですよ…
- もしこれが何なのか私が、明確に説明できなければ…、私の仮説で与えられたその何かが確かな断定でないとするならです…。
- …私がいろいろ言ってることは、問いかけであり疑念なのです。
- ヘルメティズムは、その後に続く始まりでありその原因なのです。
- 私はその為の様々な原理を提供している…。
- 私は尋問し問い正すことでそれを始めてるんです。
- 私はその隊列を組みながら不毛の砂漠を進んでいるということ、それは意識の果てしない砂漠の中で行われることであり、私たちのその時の中で普通に養われ育てられている学識や学びとして配置され組み込まれ調和されたものごと、つまる所そこは分かれ道でありそれに続く道のこと…。
- そこで、'私'は書かれたひとつの道案内に従う:…
- ヘルメスの道、他の道の二番目のその道は:普通の感じの道…。
- ほとんどの人たちは普通の道を選ぶ。
- ヘルメスの道を選択する人は、ほんのわずかな人たち、それこそが絶対的なサピエンス(*訳注* 知恵、知恵の書)、ちょっと変な人たちとそのアニマたち・適応できなかった彼らが従うその道は遥かに困難な道…。
- この様に'我われ'は他者よりも愚か者であると知ったつまはじき者、常道を外れし者…。
- '我われ'は、うそを語らない。
- ヘルメスの道に分け入るとすぐ、私はそれと出会い抱きしめられた。
- ≪私はそれに感謝しなければならない、それは私に多くを語った、そこには神聖な歴史的伝承と私を呼ぶ声があった。
- '我われ'はヘルメスなり、'我われ'は地上の彼らのメッセージをもたらすものにして人類の息とインスピレーションである…
- 物事に理性を与え安らぎと静けさを与え、そして留まることなきスピリトたちには旋風となり隅々まで見守るものなり≫。
- '我われ'は古き祖先たちを創造し、道に迷いし者には敬意を持って接した…
- 彼らは天へと至り楽園エリュシオンの何たるかを知ったのだった。
- '我ら'は友人同士となり、'私'の命のしきたりは'彼ら'の中にあって神聖なる友を呼んでいる…
- それは私に繰り返されていた、それは孤独の歌であった:…
- '我われ'こそは死者たちと共にあるものなり…。
- 私は驚愕した…
- その'我われ'は脇に腰を下ろし尋ねた…
- 故人たちの何たるかを心得ておるのか…、どのように亡くなり、彼ら以外の死者たちの美しきスピリトそして彼らの装いがどう扱われたか…、もしもこの死者たちのスピリトが、考え愛し憎んだなら、…
- それは可能なのか、思考や行為においてこの宇宙の他の点へとそれ自身が転移し遠方の惑星たちを訪れ・食べ・飲み・善をまた悪を為し・生き生きと語り・私たちのその状態それ自体へとその姿を現し・助け合い続け付きまとい悩ます、そしてその恵みはしあわせやいつくしみ…。
- その変な奴・善良なる変わり者・神聖なる友、その友は神経病様の何かとしての態を帯びていたのだった、同時に別の側面ではたぐいまれなる自然の摂理としての神々からのインスピレーション…、そしてそれは高らかに笑った…。
- 清らかではじける様に愉快に笑ったのだった…
- それはまるで異教の神々の笑いのようだったに違いない、と言うよりもそこに広がる光景がこの世界の現実である…
- その者たちは宗教の偉大さを信じつも陰鬱なるサトゥルヌスと化す、そして彼らは信仰なき者たち、皆が待ち望むのは満たされることであり世俗的力学によるもの…、少々の時間が費やされる満足、空腹の胃袋を満たす、鶏の丸焼きをほおばり続ける…
- そして我が物にすることをどん欲に望み、自動車が百キロを走破し、現在…
- 科学者
- 私たちのアニマは和解し合おうとしているが、科学的論争は批判的になる可能性もある…
- 文字によるまた誌的な検討などに入ると、科学はまるで雄弁家キケロの演説に登場する干し肉の様です!
- (*訳注*干し肉: 実際によくかみ砕かないと理解も味わうこともできないという意味だと思う キケロは古代ローマの政治家・弁護士・哲学者・文筆家)
- ジュリアーノ
- 節度ある人間の科学というものの限界が本当はどこまでなのか、私には分からないんです…
- またどこからその文字表現や詩情が始まるのかも…
- それは命であり人の思考、感動や欲望は人を成す情熱的気質である…。
- その人の持って生まれた才能、ある側面としての才質その姿の解釈や学び、言い換えればユピテル(*訳注* ローマ神話の天の神、ギリシアのゼウスにあたる)の祭壇へのありきたりなお供え品献上品であり、それは詩情の中のペルソナ/人格、この限りなき宇宙空間のスーパーインテリジェンスとしての基本要素であり、ヘルメス的な姿をとる…、Genuis(*訳注* エスペラント語:神の御前にひざまずき感謝すること)多分それが genio(*訳注* 才質、持って生まれた才能)…、産み出すこと、発生させるものまた発生したもの…。
- 多分古代ギリシア語の ge で土や領土(*訳注* 広義には地球や惑星・宇宙・生命体としての地球・Gaea…)のこと。
- 多分それはこの空間としての神、様々な物事は特徴化された人というものに…、つまりその何かが人を支えていて人の中に内面化され生まれながらの才気才能となっている…。
- 可能性としてのこのイデアが、パーソナルなメルクリウスであり、創造のスピリト、つまりは様々な世界を創っている英知としてのハーモニーである…。
- 科学者
- 美しい言葉、そしてすごく共感です!
- しかし、最初の方の話し合いでは、それはのそのそした感じの上っ面をなめた安易なもので、あ然としながらあなた方のお話しの網に引っ掛かって引きずり回され、その話し合い全体の正確な範囲もわずかを除き覚えていない、という感じでした。
- ですから私にはどこか穴だらけで、あなた方の科学的な観点からは扱いきれてない…。
- それは科学であり、またそうでない…。
- それは仮説として論じ合っていることで、またそうでない…。
- それがヘルメティズムで、確かな結論や実践性に達しようが達しまいがです…。
- あなた方の言うことを楽しく聞いてはいますが、誌的な思索が共有されているのかどうかは分かりません…
- ひとりの女性をイメージや幻想として生々しく現れている様にイデアとして描いている様なもので、不思議な夢を見ている様な、どこかそれは言葉にできない不思議な物語となって繰り広がっていく…、まるで魔力を持ったアラブの物語のようです。
- その様にそれは私に起こりそしてまたそれを私は批評する、ひとつひとつと…。
- あなた方のお話しには不安を抱きました、ある時には私を混乱させ、また絡み付き、単純な形式ではない…
- あなた方のその様々なイデア表現は、決して同じ形式ではなく普通の表現でも一般的なものでもない…
- しかしその存在の気配は、聞くものを異質な世界・レールの外へと運び、列車はいつしかその幻想を駆け抜け、不可能の領域へと至る…。
- そこで人は感じ、また私たち自身を否定し続け何かを得る;…
- 全てそれは私たちという存在であり、期待を裏切るもの…
- 平穏なおだやかさである…
- そして自分たちを分析し幼子であると感じる…。
- 私はあなた方同様イタリア人です、そして私の中では、にもかかわらず科学的な物質主義的な教育・その内容は野性的な響きの弦が奏でるヴァイブレーションとでつながっている何かだと感じる、それはまさにすばらしい詩歌の主旋律…。
- 私はあなた方には大目に見てもらいたいんです…
- 私はどうしたものかと思案中で、持ちきれない程に抱え込み何とかそれを運ぼうとしているのです。
- あなた方が話している間も、私を教え導く人たちの声を聞いても、以前の著名な博学者たち・イタリアのマイスターたちの何かが私を考えさせる:…
- それにじっと見入る、そやつは朗々と歌い魅惑の歌劇を創作しているユリシーズ(*訳注* ユリシーズはオデュッセウスの英語読み、ギリシア神話の英雄、イタリア語ではウリッセ、ラテン語はウリクセス、知勇兼備の名将でギリシア軍を勝利へと導く)…。
- したがって私の一貫した姿勢は守りの為の戦い:…
- その心情を歌ったままにはぜず、科学が何なのかを思い出しそれが単なる幻想でも楽天家の賛美の歌でもないようにしなければならない。
- もしあなた方がそんな私を望まないのであれば、議論の為にこれ以上来ることはもうないでしょう。
- ジュリアーノ
- 今のままであることを望んでますよ、それが望ましいし以前の会話で話していた様にしてください。
- 科学者
- それではその様に…。
- 私にあなた方が言ってるそのアニマのこと、海中深くに沈んだその潜水夫のあの例えで、あなた方が言ってる事に従えば、あなた方がまさに言ってるその見方が私に何を示してるのかと言えば;まあ、あなた方が言ったその何かが私に即興的に何を示してるかは、あなた方のイデア・考えではなく、あなた方が表現したものでもない…、でもそれは問いかけで、推測や疑い。
- さてもここに私の手から逃げ去るウナギが顔を出す!
- 私がはっきりした結論に至ろうと話を続ける時、あなた方は奇妙なことを私に提示しようとする…
- 一風変わったものがその手に、それを受け取ることになる、誰がそんなこと分かりますか?
- そんなのは作り話の空想に耽ること、暗示誘導です…。
- あなた方が知ったかぶりのこの何事かの手法を主張できたとしても、私には分かりません…
- 肯定的理性的に、また人々が実際に実行して納得できるものなのかどうか…。
- 同様に、ちょっと以前にあなた方が触れた事案、人の胎児が日の光のもとへと生まれ出る際の頭蓋の変形、またそのガル博士の理論、それは今となっては彼の時代の産物だった…、私たちボローニャ大学のブルージャ氏やパリのピエトロ・マリア氏の比較研究によってそれは否定されている…
- 少々根拠なきもの、極めて局所的な脳に関するもので、要するにそれはプシケの機能や個々の現象の解剖学的限界であり、生きている存在である…。
- ジュリアーノ
- 今のあなた方の異議全てに対し一度にお答えすることはできません。
- それは創造の偉大なる海であり、私はそれに身を投じているわけでも、また科学的論破にたずさわる身でもありませんし、人はそれを成そうとする…、険しい道が続き、大学研究の観察では非常な忍耐が要求され、気配でしか示されない可能性の論理体系・ロジックがある…、それは個人の生きた肉体の中の魂の全てにコントロール可能な何かとして立ち現れてくるものです…。
- それは意見や感情の一瞬の合意としてあなた方に示され、私たちはそれで納得する…、あたかも人々にとってのある種の哲学的事実であったかのように…、それは生きとし生けるもの動物のアニマの中にも存在するもので、マテリア的身体的生命エネルギーと共に具体化され、筋肉の力や生理的能力・私たちの生体組織の一般収支の経済学として具体化されるものです。
- あなた方がこの仮説をひとつの事実として受け入れ、仮にそれがあなた方の精神習慣になれば統合化されたことを意味する…。
- ですからこの統合的概略のアニマというものは、能力の中の何か、生命のエネルギーそのものです…、それは全ての生体組織の現れに一致するはずで、つまりそれら全てを構成する人の器官・構成されるメンバーの生体組織全てにあるものです…。
- その右腕が25㎏の重さを持ち上げる;左腕はちょっと少なく、重さも同じく少し軽いとする。
- もしある関節が硬直するとか損傷で萎縮すると、その片腕の持ち上げようとされる腕が邪魔になり、その重さにはエネルギー的な意味で何が為されるか…、それはもう一方の腕であなた方はやり遂げないで、何かその人のマテリアルなアニマ/魂/心が、その人の潜在力に一致し、つまり両腕の巧みな収縮力となっているのか…。
- ということで、もしもそれを為すものが、インテリジェンス・アニマ、またプシケなら、私たちはそれを悪魔の様に望んで呼び出し、巧みに互いにふさわしい力量を生み出し、つまりそれが器官を完全なものにしているのか、何がそこに奉仕し支えているのか、また介在しているのか(これこそが純粋なマテリアリズムであなた方が見ているものです)-
それはある何か・互いの圧力を結果として生じ、その器官を支え展開・進歩させる潜在力へと収縮する…、それは一種の制限・限界を与えること・そして邪魔や障害…、進歩を完成させる精神的能力の進歩的展開となる…。
- その物体としての具体的な重さのマテリア間の関係、人のサトゥルヌスの物質的身体・そして捉えどころがなく立証もされていないスピリト/精神、それが私たちの本質であり、様々な器官や完璧なフォームのそれら奇妙な形の全てが現に存在している。
- アポロンは美しく威厳に満ち完璧、そして更に堂々とした姿、完璧な神である、精神としてのスピリトまた肉体の物的エネルギーとしても…。
- ヘラクレスは代わりに力でありお巡りさん、一族を取り締まり裁く存在であったに違いない…、悪者の首根っこを引っつかむ者として知られていた;妻をめぐるケンタウロスとの争い…、後に天の神ユピテルがヘラクレスに主神たちの仲間にと望んだらしいし、半人半神として満足することはなかっただろう。
- ヘラクレスは、テスティオス王の30人の娘たちを一晩で母親にする方法を知っていたにもかかわらず、彼はデイアネイラに魅了され妻にめとったのだった。
- 生体組織のまた精神の進歩というものは不安定である。
- それはオルフェウスの詩情、言い換えればオルフェウス教の特徴、太陽や時間と一体化し12の神話の苦労話を通じ12の星座宮としてのサインにと完成された、後のシンボリズムであり生体組織の力へと移譲された、それは単純化であった…。
- ケンタウロスの血が、ヘラクレスの肉をまたその骨を焼いていた、それは言わば毒、半分は神である調合品としての毒:…
- 欲望的な愛であり、錬金術的には未熟な錬金術師にとってのすごく有害なものでありどうすることもできない、もしその師マイスターの助けがなければ…。
- アポロンは太陽と同一視される精神的光である、最も美しい肉体、そして光り輝く精神、古代ギリシア人たちはそう言った…
- 人はそれを作り話と言っている…、それらは原初的認識として芸術に、そして科学や技術へと及んで行っている。
- これははっきりした概念であり、その中には関係するまた関連した内容が取り込まれている。
- (*訳注* ケンタウロスとヘラクレスのいきさつの要約を参照)
- もしあなた方がそれに反してそんなゆがんだ特殊な様式で心身の進歩というものに関心があり、脳の色んな部分や外的な表れの分析的宿題を研究したいのであれば、それは私の関心事ではありません。
- 科学者
- その半人半馬の怪物のお話しですが、執着愛が毒として暗示されている…。
- あなた方が望んでらっしゃるのは多分錬金術に再び戻ってそんな神秘のマテリアが何かを私が理解すること…
- またそうすることで、私が今まで抱いていたイデアとは異なる理想を私に与えることですか?
- この課題について隠し立てする必要はありませんが、私はすごく興味を持ち始めました…
- そしてちょっと異なる興味を持っている…
- 人間の現存には多くの物事が連なり連なりしていて、あなた方はそれを錬金術・言い換えてそれを越えた化学と呼んでいる…
- 多分それはピリッとした日常から来ているもので、幻想的詩情の理性を成すもの…。
- それは古風ないでたちの何かであり、それがあなた方、今日ここで新たな物理学が生まれている、それは原子で無限小要素の分割できないその第一義的な意味は失われ、そして人々はそこに世界の意味や価値を得ている…、そこにある電子群は、波動のエネルギーを生み出す中心核/原子核のプロトン(*訳注* プロトン:陽子.
水素イオン)の衛星、その何かがまさに太陽を創っている!
- ジュリアーノ
- 私はあなた方の興味を導くことになるでしょう…
- あなた方の方向性や好奇心・その夢中になっている推理を感じる様に、などなど…
- まあ、時間は限られますが、あなた方がその熱狂を感じればそれは人間の仮面をしたヘルメスとして現れるでしょう。
- 科学者
- もう私は、あなた方が有益だと信じてらっしゃることに耳を傾けています、はい、準備できてますよ、我慢強く少しずつ聞いてます、その馬鹿げた熱弁も…。
- ジュリアーノ
- 仮面というもの…。それは狂気のペルソナ…、古代ラテン人たちの感覚の中に在るものです。
- 仮面は共鳴するもの、自分に無い人格で、喜劇を演じるペルソナ、人類の悲劇を演じる役者、役者は自分の人生の観劇のシーンで演じている…。
- 科学者
- その狂気の精神病患者は学びの場(*訳注* 悲喜劇の劇場)の中にいます。
- その真実を知る目の科学と観察力は、進歩しながら現代の精神医学へとつながり、少しずつ限定的姿として現れ、それまでにない精神の在り方へと向かいつつある…。
- ジュリアーノ
- 私はあなた方の精神分析を案じてはいません、それは科学の一派としての始まりでありその後へと至る…
- その時医療は、物理的不備を満たす役目としての呼び名を得ることになるでしょう…
- それは、暗闇の中に隠されたかすかな光、そこに現れる全ての病理性に関する定説をも捨て去りながら、今日的なあらゆる生理学の根拠を支える人体の物理でも化学でもない反応の何かへと至るでしょう…。
- あなた方はパラケルサスを読みそれを理解しています;…
- 彼の言葉や思索の偉大さは古代ギリシア神話の偉大な医神アスクレーピオスの発見にある、その賢人の何か知られざる要素を医療にと彼は当てはめた…
- そこには彼が体現した名もなき要素の何か・心身の健全性というものがあった:…
- それがヨド(*訳注* カバラの火の要素)、それは神などという大それたものではなく、言わば信じることのできる原理、創造者/創造役として原子の中に潜みそれを組成するもの、コズモ・驚異の宇宙、この世界を創造している秩序のことであった…。
- 科学者
- 思い違いあるいは行き過ぎた評価や意味、その様なイメージや言葉…、パラケルサス彼自身は、その様に呼ばれる何かにはこだわらなかった、それは誇張表現の一種・人の傲慢のたぐいだった…、それはまた彼の破壊者としての考え方だった、実際それが彼の全て、それら全ては彼にとっての医学的な自明の理でした…。
- 多分それは望んではいなかったが、彼は現代医学の開拓者だった…、そんな彼の何かが、歪んだ知見や哲学のそれを実験主義的な研究へと導かせた…。
- 彼はその迷信的医療、錬金術的奇妙さや定義できない要素を基礎としメルクリウスの様に、それを硫黄や塩として、彼の言葉を借りれば、人体の構成要素であると強く主張した、それはバランスを失った人の生体組織・病変のバランスを繰り返し修正することだった…。
- 言うなればこれらは鉱物としての三つめの要素として説明されて行くが、痛みには何も言及していないし定義もしていない、なぜか…
- たぶん彼は、それらの3つの要素で構成されていることについては何も知らなかったからでしょう!
- もしあなた方もカバラ信者の幻想世界に生きているのなら、パラケルサスは天から降って来た本物のエジプトのセラーピス神の様に見えるでしょう…。
- ジュリアーノ
- あなた方が繰り返しているのは教えられたこと、それらはあなた方の学びとなり働いているわけでも血肉となっているわけでもない…
- なぜならそれを介し分析しているかもしれないからで、それが大学、それは学びでも卒業でもないし、卒業証書があなた方に何かの権限を与え美を見る目を開き善人へと導いているわけでもない。
- 今日様々な医療が創造されそれにつながっている、まるでフォード車の様に:…
- それはコロンブスのアメリカ大陸発見とはまったく違うんですよ!
- 科学者
- これはまた大げさな表現、アメリカの文化成立への敬いがない…。
- 科学、私はあなた方にそれを繰り返し言っている、いずれにしろ…。
- もし人が医者になりたければ科学的知見に基づき適切な処置をし結果を得なければならない;…
- その処置能力が患者を守り危機に陥らない様に本来の生命力にまかせこざかしいことはしない、そして人々はそれを知らない、それは科学がはっきりさせるでしょう。
- ジュリアーノ
- 友よ、きょうあなた方はそこにいてやっと今挑戦的にもここへとたどり着いた、色々と語り合い、私たちは到着したのです。
- ここがその場所、その目には気高い夕焼け色の景色。
- その視線の先には炎が…。
- 恐れのまなざしか…。
- サトゥルヌス神だろうか?サトゥルヌス(*訳注* サターン/土星)はどこにいますか?
- 科学者
- 私は理解しました…。
- つまり今はどこかへ行ってしまっている。
- するとすぐに、あなた方が天文学にとそれを思い返す。
- いつまた会えますか?
- あなた方が私のことを忘れてしまわないよう望みます。
- ジュリアーノ
- 明日またお会いしましょう、楽しみにお待ちしてます。
対話その8 完
超ひも理論と時空の果て
https://youtu.be/oCP4kke6H_Q
第9話までご紹介してまいります。
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